《1123》 増えている逆流性食道炎 [未分類]

胸やけを訴えて受診される人が増えています。
多くは逆流性食道炎です。
良性疾患です。

当院では、必ず内視鏡検査を行うようにしています。
食道粘膜のただれ具合で重症度を判定するのですが、
実は内視鏡で観ても粘膜が全く正常な人が大半です。

内視鏡をする理由は、食道がんを除外するため。
タバコとお酒が好きな人なら、必ずします。
また、偶然に胃がんが見つかることもあります。

プロトンポンプインヒビター(PPI)という
胃酸を抑える薬がよく効きます。
患者さんにとても喜ばれます。

この薬を出すと、必ずといっていいほどまた来られる。
血圧や糖尿病のお薬は、中断することが多いのですが、
PPIは、患者さんが求める薬の代表格です。

お薬は一生飲むわけではありません。
症状が落ち着けば、半量に減らしたり、
一旦中止します。

生活指導も大切です。
甘いものと脂ものが、逆流を誘発しますので、
それらを避けることを必ず説明します。

胸やけを訴えるとは限りません。
しつこい咳や、喉のイガイガ感という症状が
逆流性食道炎が原因であることもあります。

開業医として診療していて、高血圧や糖尿病と
同じ程度に、毎日沢山遭遇する病気のひとつ。
それが逆流性食道炎です。