《1534》 胃ろうにすれば誤嚥性肺炎は防げる? (Q&Aその7) [未分類]

「胃ろうにすれば誤嚥性肺炎は防げるのですか?」

これもよく聞かれる質問です。
答えは、NO。
胃ろうにしても、誤嚥性肺炎は防げません。

何故か?

胃に入れた栄養剤が、食道に逆流して喉まで登り
誤嚥して、誤嚥性肺炎を起こすことがあるからです。
あるいは、自分の唾を誤嚥することもあります。

胃ろう栄養だけで、口から食べていない人の口の中の
細菌叢は、食べている人に比べて雑菌だらけです。
だから胃ろうにしても口腔ケアが必要なのです。

世間では、胃ろう=誤嚥性肺炎にならない、死なない
というイメージがあるようですが、間違いです。
胃ろうをしていても最期は誤嚥性肺炎ということが多い。

では、胃ろう栄養にした場合、誤嚥性肺炎を起こす
リスクは、しない場合より高いのか? 低いのか?
それはおそらく、胃ろうにしたほうが低いかと思います。

以上は、あくまで老衰や認知症終末期での胃ろうの話です。
実際には、一度でも誤嚥性肺炎を起こしてしまうと、スタッフ
はビビってしまい、胃ろう栄養を勧める病院や施設が多い。

彼らは、認知症でも最期まで食べられることを知らず、
「生きることは食べること」という言葉を忘れているのです。
だからこそ胃ろうを勧めて、食べさせないのです。

だから、家族は主治医に「最期まで食べさせてください」
「訴えませんし、なんなら一筆書きますから」と言って下さい。
おそらく多くの場合は、食べさせてもらえるかと思います。