《1549》 「コウノメソッド」の目指すところ [未分類]

日本ホスピス在宅ケア研究会初日の夜、認知症医療で有名な
コウノメソッドの河野和彦先生と初めてお会いしました。
名古屋でフォレストクリニックを御開業の先生です。

有名な河野医師の第一印象は、ちょっと怖そうかな?
しかし一方的にいろんな質問をさせていただいているうちに
非常に気さくで親切で謙虚な先生だと分かりました。

河野先生が得意とする病気のひとつである前頭側頭型認知症
(ピック病)への質問を一番たくさんしました。
結構多いのですが、よくアルツハイマー病と誤診されています。

抗認知症薬で暴れるのは大抵このタイプの認知症です。
すなわち、誤診に基づく誤投薬があまりにも多いと。
私自身の経験を振り返ってもそのとおりだと思いました。

今さらですが、認知症とは、

  • アルツハイマー病
  • ピック病
  • レビー小体型
  • 脳血管性

の4つの病型の総称です。
なのに医者まで「ニンチ、ニンチ」と十把一絡げにします。

河野医師は個別化診断に基づく個別化医療を目指しています。
すなわち、一人ひとり病態が異なり、また必要とする治療も
刻々と変化することを強く意識した医療を目指しています。

アルツハイマー型認知症は、医者によって差は無い。
しかしピック病やレビー小体型認知症は、雲泥の差がある。
さらに脳血管性に対してもコウノメソッドは秘策がある。

私は認知症への対応で医療が占める割合は、1割程度と思っています。
しかし河野先生は、お薬でなんとかできる部分が相当あると。
認知症医療におけるお薬のウエイトは、私とは全く違う見解。

ホテルのバーで、とりとめのない質問をしていました。
認知症専門の先生に聞きたいことが山のようにあります。
しかし何を聞いても、とても明快な答えが返ってきまた。

聞き込んでいくうちに、河野先生の冷静で独特な語り口に
グイグイ引き込まれました。
実は認知症について、初めて話が通じる医師に逢った気分。

「明朝、僕の講演を聞きに来てください」とのこと。
少し遅刻しましたが、朝一番の河野医師の講演を聞きました。
目からウロコの話ばかりで、かなり驚きました。

コウノメソッドのブログを見ると
私のことが書いてありました。

http://dr-kono.blogzine.jp/

(続く)