《1561》 「食べさせる」訪問栄養士 [未分類]

昨日は、第4回在宅NST研究会の司会をしていました。
NSTとは栄養サポートチーム、のことです。
大きな病院にはたいていNSTがあります。

栄養士、看護師、医師などがチームで取り組みます。
そうした活動を地域の中で行うのが在宅NSTです。
栄養士さんが主役で自宅を訪問して様々な活動をする。

自己負担は500円強なのですが、利用者は少ないです。
一つはそのような制度があることが知られていないから。
もう一つは訪問してくれる栄養士がまだまだ少ないから。

昨日は、カリスマ訪問栄養士さんの講演を聞きながら、
いろんなことを考えていました。
彼女が訪問するとなぜ在宅患者さんはあんなに喜ぶのか。

一つはゆっくり話を聞いてもらえるから。
もう一つは、食べさせる支援だからかと、想像します。
食べることを支えるのが訪問栄養士の仕事です。

外来での栄養指導は、まさしく食べないことの指導。
あれを食べるな、それを減らせ、といった内容です。
しかし訪問栄養士は、反対に食べることの支援です。

在宅患者さんは程度の差はあれ、衰弱した方が多い。
沢山の食事をできないようになっている方がメイン。
だから、「食べさせない」ではなく「食べさせる」に。

外来と訪問では、方向性が真逆であることに気がついた。
先週は、訪問薬剤師さんの学会で講演し熱気をもらったばかりですが、
昨夜は栄養士さんに力を頂きました。

薬剤師も栄養士も、真面目で大人しい方ばかりです。
彼らの今後の活躍の場は、建物の外、
つまり地域や在宅に大きく変わってくるものと予想しています。