《1643》 がん放置の患者さんと酒を飲みかわす [未分類]

昨日は兵庫県明石市医師会が主催する市民公開講座で
講演やシンポジストを務めていました。
テーマは、「看取り」でした。

懇親会も含めてたくさんの勉強をさせていただきました。
厚生労働省の役人さんや政治家と一緒に議論を楽しみました。
本当に有意義な時間を過ごさせていただきました。

一昨日は、インターネットテレビの1時間の生放送でした。
昨日の朝一から昼まで在宅患者さんの取材で、午後は講演。
24時間以上、寝ている時間以外は仕事で働いていました。

昨夜の帰りに肝臓がんで療養している患者さんの店に寄りました。
第1638回第1639回で書いた男性のジャズスナックです。
奥さんと2人で、満員のお客さんを相手にしていました。

黄疸が出て、訪問看護師による緩和ケアを受けている割には
とってもお元気で、その人のピアノの伴奏で3曲歌いました。
帰りにラーメンを作って頂き、汁まで全部飲みました、

私にとって、とてもとても大切な患者さんです。
なにせ2年間、なにも治療しないのに版で押したように
結構遠方から月1回、定期的に受診されてきたかたです。

彼の腫瘍は2年間で、数百倍以上の体積に激しく成長したようです。
痛みも出ましたが、麻薬でコントロールされています。
先日、すぐ近くの在宅ホスピス医に主治医を交代してもらいました。

彼のジャズピアノを万感の想いで聞いていました。
おまけに、2人で「共演」できて最高の一夜でした。
もはやがんの放置は忘れて、人生の最終章を楽しみました。

しかしもしかしたら、私のほうが先に死ぬかもしれません。
そう笑いながらも一期一会の夜は更けていきました。
今日は、これから広島のみなさまに講演してきます。