《1710》 イブの旅立ち [未分類]

世間はクリスマスなのですね。
オッサン町医者にはクリスマスのクの字も関係ありません。
昨日は、今年いちばん多い外来患者数でした。

イブからクリスマスにちょうど日付けが変わる深夜に
在宅患者さんの、お看取りもありました。
難病と10数年闘われましたが、穏やかな最期でした。

大勢の温かい家族に見守られた最期は、荘厳そのもの。
日づけが変わる、0時00分に携帯電話が鳴りました。
ウソのような本当の話です。

このような場合、診断書に書く時刻は相談のうえ決めます。
どちらがいいか、家族に聞いてみました。
みながイブがいいと言うので、そうなりました。

今回は日づけが変わるだけのことですが、
昨年の大晦日にも、日づけが変わる時間に旅立ちがありました。
この場合は、どちらにするかで亡くなった年が変わります。

病院から帰って来られたときには大変厳しいなあ、と思っていましたが、
みるみる元気になられ、思い出旅行や外出を楽しみました。
奇跡のような回復劇が半年間、続きました。

イブの深夜の道路は、普段より静かでした。
みなさん自宅でそれぞれの夜を過されているのでしょう。
しかし医療には、イブもクリスマスも関係もありません。

あるとすれば、在宅患者さんのためにクリスマスコンサートを
するくらいのことです。
昨夜も深夜まで、みんなで働いていました。

というのも、インフルに罹ってダウンする職員がいるからです。
戦力が大幅にダウンして仕事量が増加するのが、毎年、この季節なのです。
医療を提供する側も生身の人間ですから、ギリギリで闘っています。

寒さは、確実に病気や事故を増やします。
とにかく、平穏無事に正月を迎えることを頼んで回っています。
引き続き、マスク、手洗いの励行をお願いします。