《1743》 冷たい雨の日の病院は空いている [未分類]

医療機関の外来部門は、基本的に客商売です。
お客さん(患者)が来てくれてナンボの世界。
昨日の外来は冷たい雨の中、静かに終わりました。

普段の半数なので、患者さんととてもゆっくりお話できます。
またこの季節は、たいてい最後の数人が大物患者(重症)
さんなのですが、それも無く、平穏無事に終わりました。

医療機関の外来は、よく3時間待ちの3分診療と言われます。
しかも、パソコン画面は見るけど患者さんの顔や目は見ないと。
たしかにそうかもしれませんが、医者側にも言い分があります。

午前中に30人の患者さんを診察すると仮定すれば、
1時間に10人、すなわち1人6分間診療となります。
出入りや着衣の時間も含まれるので、実質1人3分間。

もし3分を6分かけて診れば、最後の患者さんの待ち時間は
計算上は、3時間になってしまうのです。
医者にしてみれば、待たせないか、待たせるかというジレンマ。

そんなジレンマを吹き飛ばしてくれるのが、冷たい雨。
患者数が半分ならば、普段はできないような雑談もできます。
とってもゆったり診察できて、お互いが幸せな気分になります。

混んでいる医療機関が嫌なら、冷たい雨の日が絶対狙い目です。
飲み屋さんと違って、早めにのれんを降ろすこともありません。
いつもと同じスタッフで、同じ笑顔でお待ちしています。

その反動で混みあうのは、その翌日の温かく晴れた日です。
昨日、来られなかった患者さんが、どっと押し寄せ普段より混雑。
長い待ち時間にクレームを言われる患者さんも出てきます。

今日は、ドキドキしながら診察室に入ります。
おそらく、いつもより忙しい一日になるのでしょう。