《1777》 第1回認知症治療研究会が盛大に開催 [未分類]

一昨日、第一回認知症治療研究会が盛大に開催されました。私も4人のスタッフとともに終日認知症の勉強をしました。いろんなご縁があって当研究会の世話人にもなっています。

この研究会は、半数以上が医師ですが、コメデイカルや市民も参加できる学びの場です。コウノメソッドで知られる河野和彦先生が副代表を務めている。

会場は満員になり入れない人が100名以上いた。メデイアの方も沢山来られて、認知症への関心の高さがうかがえた。同時に、本研究会の社会的責任の大きさも肌で感じてきました。

現場のケアマネージャーや介護福祉士たちの現場からの発表は特にためになりました。彼らも誤診、誤投薬の多さを指摘していました。

みなさん抗認知症薬のさじ加減の大切さを説かれました。そのための新しい認知症の評価ツールも紹介されました。全部をテレビで流して欲しいくらい楽しい勉強会でした。

私は、日本認知症学会という学会にも所属しています。この学会は、認知症というまだ未解明の病気を研究議論する場です。一方、認知症治療研究会は、認知症の治療を自由に研究する会です。

といっても認知症はそう簡単には良くなりません。横ばいに維持するだけでも大変なことです。しかし既存の薬を上手に使えば、改善させることは充分可能です。

認知症治療は、個別性が大切です。また相手の立場に立った臨機応変な態度も大切です。認知症は時間とともに変化していくからです。

アルツハイマー型認知症だと思っていたらレビー小体型認知症の要素が強くなることがあります。あるいは、前頭側頭型認知症(ピック病)の要素が強くなることも。

病名は一生変わらないのではなく、どんどん変わっていくもの。それどころか病名なんてどうでもよくて、大切なことは本人や家族が何に困っているのかだというのがコウノメソッドの哲学。

私のような認知症専門医の資格を持たない医師も全国各地からたくさん参加されていました。同じ想いの医師達と意見交換ができて嬉しかった。

介護家族や患者さん当人も参加されていました。みなさん、異口同音に抗認知症薬の弊害を主張されていました。聞いていると拙書「家族よ、ボケと闘うな!」と同じ話ばかりでした。

私の2冊の認知症続本が参加者にどこまで影響を及ぼしているのかは知る由もありませんが、全国各地で同じことが起きているようです。シンクロニシテイです。

来年のこの会は、3月13日(日)にパシヒコ横浜で開催されます。来年は、私も講演したり、座長をしていますので、少し(かなり)気が早いですが、今から手帳に書き込んでおいてください。