《1838》 日本在宅医学会の成果 [未分類]

先週、盛岡市で日本在宅医学会の全国大会が開催され
約3000人もの参加を得て、大盛会でした。

私は、3つの出番がありました。
2つの講演と1つのシンポジウムの司会をやりました。

「穏やかな最期を叶えるために」と、
「新しい認知症医療・ケアを在宅現場にどう活かすか」という講演。

看取りのシンポジウムの司会をしている間に本当に看取りがありました。
飛行機で帰阪してそのまま看取りの現場に直行しました。

大会のメインテーマは、「生き方、逝き方」だったので、看取りをテーマ
にした演題がたくさんありました。

そして「地域包括ケアシステムの構築」も大きなテーマでした。
多死社会のピークである2025年に向けて、医療も介護も大きく変化します。

私は、この日本在宅医学会には10年前から毎年、参加してきました。
いくつかの研究発表や講演や司会をしてきました。

今回感じたことは、たいへん若い人たちが在宅医療に参画してきたこと。
私も昔は若かったのに、気がついたら、かなり年寄り医者になっていました。

末期がんの在宅医療はほぼ確立できていると思います。
当院においても、毎年90%以上の方が最期まで自宅で生活しています。

がん以外の病気での在宅療養の困難さが指摘されています。
在宅療養期間が長期になるので、家族の介護負担が大きくなってしまうのです。

非がんへの緩和医療に関しても、現実はまだまだです。
また激増する認知症の人の在宅療養に関しても、さまざまな意見がありますよね。

一緒に活動しているNPO法人つどい場さくらちゃんの活動が5月9日(土)の
17時半からの某報道特集番組にて紹介されますので、ぜひご覧ください。

当院からは12人のスタッフが参加しましたが、学会だけで観光ができなかった。
盛岡周辺には素晴らしい観光地もあるので、またの機会にはしっかり観光をしたい。

このGWも往診や看取りで尼崎の町を行ったり来たりです。
GWは道が空いているので助かります。
穏やかな日本ですが、ネパールのことが気になります。

PS)
ネパールの映像を見ていると、20年前の阪神大震災の記憶と重なります。
当時、私は市立芦屋病院に勤務していましたが震災1週間目でも、生きて
助け出された人が、ドアに乗せられて運ばれてきました。

病院では、震災翌日には点滴などの医療器具が枯渇して困りました。
今ネパールにできることは、生活物質の援助であると思いますが、
我々になにができるのか情報を探しています。