《1917》 極度の上がり症が見事に蘇りました [未分類]

先週末は、新潟県の村上市と新発田市で平穏死の講演を
させて頂き、新潟のみなさまとたくさん交流できました。

そして一昨日は、東京で第26回日本在宅医療学会の特別講演を
依頼されていたので、東京に移動していました。
http://jsfhm.org/annai

台風の大雨の中、伊丹空港を発ち、台風を追い越して新潟まで
飛んだのですが、新潟でまた台風に追いつかれてしまいました。

しかし東京に出ると猛暑が待っていて、尼崎に帰っても、また猛暑。
さすがに、体温調節機能が低下した中、昨夜は遅くまで仕事でした。

さて、日本在宅医療学会と日本在宅医学会という2つの学会があります。
私は後者の所属で、専門医資格もあり、10年前から全出席しています。

2つの学会がどう違うのか?と聞かれても私は詳しい事は知りません。
近い将来、一緒になるかもしれない、という話だけは聞いていますが。

今回の日本在宅医療学会の方ははじめての参加で、しかも初日の特別講演の
演者として招待されての参加でしたので大変緊張しながら会場に入りました。

一番大きな会場が超満員で立ち見の方や入りきれない人たちが入口に貯まって
入りきれない様子も見えたので、さらに緊張して声が上手く出なくなりました。

実は、私は生来、過度の緊張症で赤面症、上がり症の人間です。
しかし最近、歳を取り厚かましくなり、少しだけ人前で話せるように成長しました。

それでも一昨日は、学会最大の特別講演の講師として招かれ、また大勢の人を前にして
小さな時からの上がり症の癖が見事に蘇り、内心ドキドキで心臓が飛び出そうになった。

57歳にもなって小学生以下の心臓しか無い自分が、心底情けなくなりました。
いまどきの小学生は、自分の意見をはっきり言えますが、私はとても無理です。

1000回以上の講演で練習して少しは上がり症を克服できたのかなあという
自信がつきかけたと思っていたのですが、一気に吹き飛んでしまいました。

「看取り」が講演のテーマだったので、普段なら何でもないはず、だったのですが、
ちょっとしたことで超上がるという、ノミの心臓の自分が情けなくなりました。

話したいことの半分も話せなくて、講演後、少し自己嫌悪に陥っていました。
ほんとお恥ずかしい話です。

その伝統ある在宅医療学会は、池袋にある要町病院の吉澤明孝先生が大会長を務められ
過去最高の参加者があり、大盛況の素晴らしい学会でした。

私は、自分の講演は満足できるものではありませんでしたが、そこでいろんな
人と出会い、いろんな話をして、非常に触発された貴重な2日間になりました。

特に懇親会では、全国の在宅関係者といろんな話をさせて頂きました。
頑張っている人たちが全国にこんなにいるんだ、と元気をもらいました。

勤務医を辞めて在宅医になったお医者さん、医療と介護の連携に熱心なお医者さん、
在宅栄養管理に一生を捧げているお医者さん、たちといろんな話をしました。

また全国の訪問看護師さん、訪問薬剤師さん、ケアマネさんの生の声も聴けました。
犬も歩けば棒に当たるではありませんが、初日の講演後も残っていて良かったです。

そのなかには、胃ろうの栄養管理に情熱を燃やしてきた医師もいました。
(続く)