《1979》 古くて新しい(?)「老衰」 [未分類]

昨夜は、あるテレビ番組で「老衰」の特集が放映されていました。
「平穏死」という言葉を最初に使われた石飛幸三先生が出ていました。

死期が近づくと食事量が減ることは誰でも知っているのでしょうが、
2~3年前から、同じように食べていても体重が減ることが分かったとのこと。

「老衰」のメカニズムに関する研究や「老衰死」の実際が報じられていましたが、
「老衰」が医学的にまだ解明できていないことに、驚いた人も多かったでしょう。

「老衰とは全身の臓器の慢性の炎症であり、炎症性サイトカインが分泌される」
との説明を聞きながら、「がんの最期も同じだなあ」と思いました。

アメリカの研究によると、認知症の終末期に胃ろう栄養を行っても
生存期間の延長は認められないことも、放映されていました。

日本では、「人工栄養をしても、しなくてもいい」ですが、
アメリカはさらに踏み込んで「しないほうがいい」とのこと。

特養ホームは平均入所者が80台後半ですが、末期がんの場合は、
若い人がいくらでもいるので、そう簡単に割り切れない人がほとんどです。

いずれにせよ、ゴールデンタイムに「老衰」が特集された意義はありました。
一方、現実はもっと複雑なので、紋切り型だけでは解決しないとも思いました。

シルバーウイークですが、みなさん、お楽しみでしょうか。
私は相変わらず仕事。テレビを見る前に在宅看取りに走っていました。